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【YouTube公開終了】令和4年度 第6回熊野町防災・減災まちづくり会議

 令和5年1月22日(日)に『令和4年度 第6回 熊野町防災・減災まちづくり会議』を熊野町役場3階会議室で開催しました。
 平成30年度から始まったこの会議は、町全体が協働して災害に強いまちづくりの実現を目指しています。

 令和4年度は『地区の防災力向上』をメインテーマとして、避難行動・避難支援・チームづくり・地区ルールづくり等についての講演・ワークショップ・訓練を開催しました。

      


 今年度最終回となった第6回のテーマは『地区のルールづくり』で、第一部は跡見学園女子大学教授の鍵屋一氏をお招きし『一緒に助かるために~地区防災計画のススメ~』と題した講演を、第二部はワークショップ(WS)『わたしの住む地区の防災力向上~防災減災まちづくり会議 総決算~』を行いました。
 参加者は27名で、新型コロナ感染症予防策(注:1)をして実施致しました。

 

    

 

 第1部の講演では、鍵屋氏は出身地(秋田県男鹿市)のユネスコ無形文化遺産“ナマハゲ”が、平時は家内安全・五穀豊穣を、災害時は要配慮者情報(ナマハゲ台帳)に基づいて避難支援をしていると語られました。日本では高齢化などで要配慮者が増加する一方で、自治体職員や消防団などの減少により公的な支援者が減少し、近所同士の支援が欠かせなくなっています。更に正常性バイアス(自分にとって都合の悪い情報を無視したり過小評価したりする認知の特性)により、要配慮者でなくても避難が遅れることもあります。そこで鍵屋氏は、地区防災計画を作成する必要性を説明されました。地区防災計画は、市区町村内の住民及び事業者が行う自発的な防災活動計画のことであり、住民と企業、NPO、ボランティア、学校、医療・福祉施設などが連携して作成するものです。地区防災計画を自治会などの住民が協力して作ることにより、その過程で自治会の結びつきが強化され、防災力“も”向上することを、鍵屋氏は強調されました。


   

 

 第2部のWSでは、第1~5回の会議を振り返り、参加者はこれまでの会議で実施してきたことが内閣府の示す地区防災計画の作成段階とほぼ一致することを知りました。その上で、自治会で実施したい取り組みや、自治会ならではのルールづくりについて意見が交わされました。以下に、『これから地区で実施したい取り組み』の各班アイディアの一部をご紹介します。

 A班:PC教室でスマホ教室を開催。地域の若い方が高齢者の方へスマホの操作を教え、年齢の格差をなくす地域づくりへ!!⇒顔の見える関係へ

 B班:リーダー(自治会長)役がグループ(班長制)を作るとともに、自治会・民生委員や近所・家族からの情報をもとに、事前に支援者の登録をしておく。その上でLINE等を活用して避難の指示や安否確認をする。声掛けの言葉作り、危険が迫った際の言葉選びをする。

 C班:避難行動要支援者を皆で情報共有して、誰が支援するか事前に決める。支援者が不在となる時は必ず会長・副会長に伝え、避難場所も確認しておく。防災組織の連絡網を作成し避難訓練を年1回は実施する。

 D班:『皆で逃げる』を地域に伝え、啓蒙する。その手段として定期的に回覧板で周知する。

 E班:『地区で防災の話し合い』自治会で班長や子供会等を集め、防災の話をする(年4回実施)。それをまず我々の自治会が実践してモデル地区となり町内へ広げる。

 

    

 

 WS発表を踏まえ、鍵屋氏は「みなさんが出してくださった意見は、深く考えながら結論を導いて頂いたので、とても強い結論になると思います。全てが「やるべきこと」なのですが、頑張りすぎるとしんどくなるので、楽しくする工夫が必要なんですね。熊本地震のとき、ボランティアがたくさん集まる施設があり「なぜ楽しそうに来るか」を聞いたところ、「それは胃袋をつかんでいるから!」と教えてもらいました。美味しいものをみんなが持ち寄り、おしゃべりを弾ませるのも、素敵な取り組みですよね。本日はみなさんで議論していただきましたが、男性が中心の議論になると組織論になりがちで、女性が中心の議論になると身近な話になります。男女両方が補い合うと地域力は強くなります。」とアドバイス下さいました。

 会議を通して、鍵屋氏の秋田弁による語り口に参加者はかなり惹きつけられていました。

  

 

 最後に熊野町から「『熊野町防災サポーター』として活動していただきますようお願いします」と依頼し、参加者全員から快諾して頂き、令和4年度熊野町防災サポーターが誕生しました。防災安全課長からサポーターを証明する缶バッジを贈呈させていただきました。

 今後の熊野町防災減災活動について詳しくは、熊野町役場防災安全課(電話:082-820-5631/E-mail:kiki@town.kumano.hiroshima.jp)までお問合せ下さい。

 

注:1
 新型コロナ感染予防策:会場入り口で検温(37.5度以上は参加見送り)と手指の消毒、会場の窓やドアを開放、会場内に扇風機を4台設置し常時換気、講師・スタッフ・参加者全員のマスク着用、新しい生活様式に沿ったテーブルの間隔や椅子の配置、テーブル上にアクリル板設置、休憩中の手洗い等。

このページに関するお問い合わせ

熊野町住民生活部 防災安全課

TEL/082-820-5631   FAX/082-854-8009

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