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【教育長のページ】道徳教育推進協議会に出席しました~思いやりの深化を目指して~

   先日、熊野第二小学校において第一回熊野町道徳教育推進協議会兼第2回道徳教育部会が開催され、町内小中学校の担当者の先生方が集まり道徳科の授業研究が行われました。本年度も熊野町教育委員会の重点目標の一つである「思いやりの深化」を目指して、中心校である熊野第二小学校を核に道徳教育の充実に向けて取り組んでいるところです。この日は3年生のクラスで授業公開した後、授業改善に向けて協議したり、講師の関西福祉大学の新川教授や広島県教育委員会の方からご指導を受けたりしました。

 授業では、「友だちと心が通い合うってどういうことだろう。」という問いから友情・信頼について子供たちが考えました。教材では、足の遅い「あいちゃん」に苦手意識をもっていた「ちえ」が、二人三脚の練習を続ける中で、あいちゃんの良さに気付いていくという話です。練習では案の定あいちゃんがうまくできず泣いてしまいます。それでも「いち、に、いち、に」と声をかけながら毎日練習をします。運動会当日、最初は遅れますが、あいちゃんが「いいち、にいっ、いいち、にいっ」とゆっくり声を出し始めるといつの間にか先頭に。なんと一番でゴール。あいちゃんのお母さんが「どうもありがとう。ちえちゃんのおかげだわ。」と言うとちえは「ちがうの。そうじゃないの。あいちゃんのおかげなの。」と応えます。

 3年生の子供たちは、それぞれちえとあいちゃんの立場になって気持ちを考えます。練習することでお互いに「相手に感謝する。」という気持ちに気付いたり、「心を一つにすることが大切。」と考えたりするようになります。子供たちは心が通い合う時って、何かに一緒になって取り組んでいくとき、協働しながらやり続ける時に通い合うと考えていました。

 授業後は先生方で協議。授業改善に向けて細かな発問についても議論が深まっていました。最後の新川教授の講話では、良い道徳科の授業とは子供たちがどんどん意見を言うことではなく、自分なりにしっかりと考える場面がある授業、時にはしーんとする場面がある授業であると話されました。自分の考えをもち、友だちの意見も聞きながら自己を振り返り、自らの道徳的価値を高めていく。そんな授業を目指したいと思います。

                                                                                                   熊野町教育委員会 教育長 平岡 弘資

  

 

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