【教育長のページ】幼保小中高連携教育で目指すもの~縦と横の糸をつぐむことで~
4月22日(火曜日)熊野第一小学校で熊野町幼保小中高連携教育推進協議会が開催されました。町内の保育所、幼稚園、認定こども園の先生方、小中学校の先生方そして熊野高校の先生にもご出席いただきました。
小学校に入学した1年生がスムーズに小学校生活に慣れて、主体性を発揮して学びに向かうために作成したスタートカリキュラムに基づいた活動や学習を参観させていただきました。入学してまだ2週間の1年生ですが、登校後の朝の活動(スマイルタイム)や朝の会での活動には子供たちの意欲的な姿がたくさん見られました。その後の協議では、子供たちが主体的に自己を発揮している姿を見取り、その姿は乳幼児期のどのような経験や育ちが生かされたからなのかを協議していただきました。最後は県教委の乳幼児教育支援センターの先生方からご指導を受けました。
まずスマイルタイムで感心したのは、子供たちが主体的に活動するための環境づくりです。9種類の活動の場(工作・学習・ぬり絵・折り紙・砂場・絵本・お絵かき・レゴ・カプラ)を設定し子供たちは自分がやりたいと思う活動に取り組んでいました。子供たちは自分の選んだ場で楽しそうに活動していました。さらにそこには学校の教員だけでなく地域の民生委員さん7名がサポートしてくれています。地域の方々とのつながりもできています。お話を聞くと「子供たちの日々の成長が感じられて楽しい。」と言われていました。「3日前まで泣いて活動できなかった子が、今日は自分から楽しそうに砂場で遊んでいるんよ。」と。一人一人の状況を踏まえながら絶妙な声かけなど適切なサポートのおかげで子供たちは確実に成長しています。
その後の朝の会では、これまでとは打って変わって椅子に座って先生の話をきちんと聞いています。このメリハリには感心しました。
その後の協議会では、子供たち一人一人をしっかりと見取り、主体性を発揮させるための大人の関わり方、環境づくり等について協議しました。このことは幼保小の関係だけでなく、中学校、高等学校においても教育活動の中で取り入れていくべきものがたくさんあることを確認しました。
熊野町の子供たちの成長を幼保小中高という縦の連続性で見ていき、それぞれの接続をスムーズにしていくこと。そのために町内の各施設の横の連携を図っていくことがこの協議会の大きな趣旨です。各先生方が子供たちの成長を願って協議している姿を拝見し心が温かくなりました。
熊野町教育委員会 教育長 平岡 弘資