令和4年度も残り一月を切りました。本年度熊野町立小中学校へ新規採用された先生方はこの一年間を通して校内,校外での初任者研修を受講してきました。その最後の校外での研修が先日行われ,私が講話を担当しました。その後それぞれの先生方が本年度の振り返りについて10分間のプレゼンテーションを行いました。
　私は講話の中で,「本年度感動したことがありましたか？」と尋ねると,ある中学校の先生は,「授業を担当している3年生から「先生,自分たちの卒業式は出てくれるんでしょ？」と聞かれたことに感動した。」と話してくれました。全ての先生が出席するとは思っていなかったようです。担任等ではなく,授業でしか関わっていない生徒から言われたことで生徒とのつながりを実感したとのこと。ある小学校の先生は,「普段は学級の子供たちを褒めることを常に意識しているが、この前二人の児童をものすごい剣幕で叱った。」とのこと。どうしても叱らなければならないと思ったことがあったということです。でもその日の帰りに一人の子が「先生,今日はごめんなさい。」と泣きながら謝りに来たということです。もう一人の子は次の日に「先生,本当は昨日言えば良かったけどごめんなさい。」としょんぼりと謝りに来たということ。自分の思いをしっかりと理解してもらえたことに感動したということでした。その後「この1年間で成長したことは何？」と尋ねると,ある先生が「自分自身を見つめて,できていないことが分かったことです。」自分自身を客観的に振り返ることができるようになったということ。素晴らしいですね。後半のプレゼンテーションもそれぞれの先生方が取り組んだこと,その成果と課題等しっかりと伝わってきました。
　1年間の研修は大変だったと思いますが,皆さん大きく成長されました。来年度は2年目教員としてさらに大きく成長してくれることを確信しました。
 

 

                       　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　                         熊野町教育委員会　教育長　平岡　弘資