【教育長のページ】熊野東中学校区道徳教育公開研究会~議論する道徳科授業~
10月17日(月曜日)熊野東中学校区道徳教育公開研究会が行われました。熊野第二小学校6年生,熊野東中学校1年生・3年生の授業を公開し,町内外から100名余りの参加がありました。指定事業2年目ということで,日頃から中学校の先生が小学校6年生の道徳科授業を担任の先生と共に行ったり,東中学校区の3校の先生方で模擬授業等の共同研修を行ったりして研究を進めてきました。
この日の授業でも,役割演技等で児童生徒はしっかりと自分の言葉で考えや思いを表現することができていました。また友だちの違った考えを聞き,そこからさらに議論して自らの考えを深める,そんな姿を見ることができました。
全ての授業を紹介したいところですが,長くなりますので中学校3年生の授業を紹介します。主題名は「将来の自分を見つめて」です。ある新聞に大学生から就職活動について好きな仕事か安定か悩んでいるという投書が掲載されました。それに対して4名の人からアドバイスがありました。
A 一度しかない人生。自分の好きなことをしよう!
B 生活のために収入は大切。まずは我慢して社会人になろう。
C 一つの仕事を続ける必要ない。いろいろ試そう。
D 私も同じ悩みを抱えている。結論は出ません。
まず先生が,「この中で絶対的に間違っている意見はある?」と聞きます。生徒たちはみんな「ないと思う。」と答えます。先生は「それではあなたなら大学生の悩みに何と答えますか。」と問います。
まず生徒は,自分の考えをワークシートに書きます。その後教室内で自分と違う意見の人を見つけて議論します。それらを通して自分の考えを深めていきます。
最後に2名の生徒が就職アドバイザー役になり,大学生役の先生と役割演技をしました。
男子「僕のおすすめはお金かな。お金があると心に余裕ができて,好きなことにいろいろチャレンジできるよ。」
女子「あなたが大切にしたいものは何ですか。まずはそれを見つけていくことから始めたらいいと思いますよ。」
その後も二人の生徒と先生の掛け合いは続きます。その中で生徒はしっかりと自分の考えを自分の言葉で語ることができていました。
さあ皆さんならこの大学生になんとアドバイスしますか?
熊野町教育委員会 教育長 平岡 弘資