〔連載特集〕筆の里工房周辺の整備事業 「つながる つなげる」 (その4)
都市公園と公園施設(観光交流拠点)の建設を進めています
(イメージ図)
わずか76年後には、日本の人口が今の半数に減少すると見込まれるなか、“ふるさと熊野”を子や孫に残すために、私たちには今できることがあります。
個性豊かな文化を活かした魅力的なまちづくりも、移住する場所、住み続ける場所として人々をまちに惹き付ける大切な取り組みの一つのはずです。
熊野町は筆産業とそれにより培われた文化芸術が息づくまちです。このソフトパワーを活かし、この地に住む人々がつながり、まちと文化を未来につなげるため、都市公園と観光交流拠点施設の建設を進めています。
今回の内容
施設の建築設計をテーマに町民の皆さんに参加をいただいたワークショップについて紹介します。
ワークショップの開催
施設利用者となる町民の皆さんの意見を施設づくりに活かすとともに、公共施設の建築設計などに関わることで「モノづくり」の楽しさを体感いただくため、参加者が自発的に参加して発言しあう体験型イベント(ワークショップ)を行いました。
令和4年12月8日 熊野高校 生徒 25名
令和4年12月20日 町商工会 会員 15名
令和5年1月14日 町民(公募) 12名
(熊野高校でのワークショップ)
(住民の皆さんによるワークショップ)
■ ワークショップでの意見の例(こんな使い方ができたらいいな)〕
≪空間についての意見≫
勉強や談話などで使える場所、写真スタジオ、劇場、物販・カフェ、和室、キッズスペース、水場、ドッグラン、筆まつり会場
≪事業についての意見≫
託児付きアート教室、自作品の制作発表会、段ボール工作・木工、音楽会、むかし遊び、絵本の読み聞かせ
≪設備についての意見≫
e-スポーツ、3Ⅾプリンター、無線LAN(WiFi)、遮光カーテン
■ 意見を建築設計に活かした例
乳幼児を対象とした芸術活動、各種の発表会や音楽会など多目的に使えるホールを備え、2階にはワークスペースなども設けます。
ワークショップ参加者からいただいた感想・エール
・お聞きした内容の概要を掲載しています。
・全文は、ダウンロードファイルでご覧いただけます。
中溝地区在住 世羅楓佳さん
熊野高校のアートディレクションコースで、学校や地域を元気にするための実践探究型の学習をしています。
これからできる施設は熊野町の新たな魅力を創る場所になると思うので、本当に楽しみです。
人それぞれに思い描く「芸術」の概念は異なると思いますが、自分の気持ちを形で表現することができるのは芸術の力だと考えています。文化芸術の大切さを伝えるには、実際に体験してもらうことが一番だと思います。
出来庭地区在住 梶山理菜さん
私には新しくつくられる施設で実現できればと思うことがたくさんあります。フリーマーケット、思い出のある子ども服を手放せるきっかけづくり、アクセサリーなどモノづくりをする人たちの交流の場づくりなどです。
イベントが多い土日には保育サービスは使えません。育児中にはなかなか出かけられないのが残念です。子育て家庭に配慮したイベント企画もしてみたいですね。
オープンがとても待ち遠しいです。
川角地区在住 川岡誠翔さん
平成30年7月豪雨の際の避難経験などがきっかけで、大学で地域創生を専攻しました。
表現活動にはアニメキャラクターなどに扮(ふん)する「コスプレ」も含まれます。独特の世界観がありますが、観光振興や地域活性化などにも貢献します。
新施設では、表現活動の一環として衣装やコスプレグッズなどの制作を含めたイベントの実施も考えられるでしょう。こうしたサブカルチャーに関するイベント企画に携わってみたいです。
連載記事をお届けします!
公園施設(観光交流拠点)がオープンするまでの間、これまでの経緯や整備事業の進み具合、予定する事業内容への町民のみなさんからのコメントなど、様々な角度からの連載記事をお届けします。
次回(その5)は、建設用地とその周辺での土砂災害などへの対策の現状と今後の計画についての情報をお届けします。