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令和2年12月8日 所信表明

所信表明(令和2年第9回熊野町議会定例会)

 

 熊野町議会、12月定例会の冒頭におきまして、皆様に御挨拶と所信の一端を申し述べる機会をいただき、まことにありがとうございます。

 先般の町長選挙におきまして、多くの皆様からの温かい御支援と御支持をいただき、4期目の町政を担わせていただくこととなりました。改めてその職責の重さを痛感しております。

 皆様方からいただいた信頼と期待をしっかりと胸に納め、その負託におこたえできるよう、誠心誠意、職務を務めてまいります。

 さて、昨今のわが国の社会経済情勢における少子高齢化や人口減少の急速な進行による人口構成の変化、自然災害や未知の感染症など様々なリスクに対する危機管理体制の強化への要請など、町行政を取り巻く環境は、大きく変化しています。

 また、災害の影響などにより町財政は厳しさを増すことが予測されます。このような環境の中、本町が自立し、持続的に発展するよう、熊野筆をはじめとする地域資源を最大限に活かすとともに、各種の政策課題に対して、町民の皆様と協働、連携して、あらゆる工夫をしていくことで、大きく変わりつつある時代にふさわしい変革を図ることが重要となります。

 このため、新たなまちづくりの指針となる総合計画を策定し、町民の一層の福祉向上を図るとともに、災害に強いまちづくりを推進します。また、本町独自の筆の文化や産業を維持し、また更に発展させることにより、町の活性化を図り、真に町民の皆様にとって住みよい町を目指します。

 改めて3月議会で御審議いただくこととなりますが、「第6次熊野町総合計画」では、こうしたまちづくりを実現するために

○「誰もが元気で健やかに暮らせるまち」

○「学ぶ力と豊かな心を育むまち」

○「活力と魅力に満ちた元気なまち」

○「安心・安全で快適に暮らせるまち」

○「人と自然が調和する美しいまち」

○「自立と協働 みんなで創る持続可能なまち」

以上、6つを基本目標とする方針で、検討を進めております。

 平成30年7月豪雨災害からの復旧・復興につきましては、最重要課題として現在も全力で取り組んでおり、引き続き国、県とも連携して、当初目標の5年間でハード・ソフト両面の基盤整備を進め、より安全な熊野町を築いてまいります。

 また、東部地域で建設を進めております防災センターをはじめ、町内3地域への地域防災拠点施設の整備や土砂災害警戒区域内の自主防災組織の育成及び避難行動要支援者を含めた呼びかけ避難体制の整備を進めてまいります。

 都市基盤整備の面では、広島熊野道路の無料化に伴い、本町への交通の利便性が増したことによる交通量の増加が見込まれることから、県道矢野安浦線バイパスの早期整備に関し、2期工事の設計着手や県道瀬野呉線の早期完成を目指すことなどを県へ強く働きかけてまいります。

 こうした道路整備とともに、既存の商業施設や出来庭地区に進出する大型商業施設などと連携した賑わいづくりに取り組み、町の活性化をしっかりと進めてまいります。

 また、身近に自然が広がるまちとして、自然環境・景観の保全に努めるとともに、豊かな緑に恵まれた環境づくりを進めるため、観光交流拠点構想計画に基づき、筆の里工房周辺に観光交流拠点と都市公園を一体的に整備する事業を引き続き進めてまいります。

 健康づくりや医療・救急体制の充実につきましては、町民の主体的な健康づくりを推進するため、健康づくりに関する普及啓発や日常生活において手軽にスポーツ・レクリエーションに親しめる環境づくり、健康づくりの拠点となる地域健康センターの多様な活用を促進します。

 また、かかりつけ医の普及を促進し、初期医療の定着を図るとともに、関係医療機関の機能連携と救急医療体制による広島県救急医療ネットワークの効率的な活用を推進します。

 さらに、地域福祉の推進、子育て支援体制の充実につきましては、子育てに関する相談支援の拠点である、くまの・こども夢プラザでは、保健師や保育士などの専門職による、いわゆる「くまの版ネウボラ」を推進して参ります。また乳幼児医療費の助成拡大を図るとともに、多様な保育ニーズに適切に対応するなど、子育て世代を支援して参ります。

 高齢者や障害者への支援体制においては、高齢者や障害者の社会参加を促進するとともに、一人ひとりのニーズに応じた情報提供やサービス調整を行う体制の整備を行います。

 教育分野では、国が掲げる「GIGAスクール構想」の早期実現に向け、本年度中に基幹システム等の整備を終え、グローバル化の急速な進展や新たな生活様式などを見据えたICT技術の積極的な活用が図られるよう、個々の児童生徒の実態に応じた教育体制の充実に努めて参ります。

 また、学校施設長寿命化計画に基づき、施設の適正管理を継続して行い、児童生徒の安全・安心な学習環境づくりに努めてまいります。

 産業・観光面では、日本一の筆産地であるという誇りを持ち、筆づくりの技術やそれにまつわる歴史・文化を日本はもとより、世界に向けて発信するなど、熊野筆のブランド化を一層推進します。

 東京銀座のひろしまブランドショップ「TAU」や、ホテルグランヴィア広島内の店舗において、単に筆を販売するだけでなく、来店者に熊野町の文化と筆づくりの技術の高さなどを伝える「熊野筆の情報発信拠点」としての機能を積極的に活用していくとともに、SNSや動画配信などITを活用した幅広い情報発信を推進します。

 また、町民の豊かな暮らしを実現するため、起業支援や企業誘致など新しい産業の育成、就業機会の創出に取り組むとともに、筆の里工房や本町の歴史や文化などの地域資源を有効活用し、広域的な連携も踏まえながら、観光・交流機能を充実させる取り組みを進めてまいります。

 こうした取り組みを通じて、町民との共生による信頼と連携を基本に、持続的なまちづくりを着実に推進してまいります。

 ここに申し述べました施策や事業は、議員各位を始め、町民の皆様の御理解と御協力がなくては実現できないものばかりでございます。これからの4年間、町政発展のため全身全霊を尽くす所存でございますので、これまで以上の御指導、御鞭撻を賜りますよう切にお願い申し上げ、4期目に際しての私の所信表明とさせていただきます。
 

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熊野町総務部 総務課

TEL/082-820-5601   FAX/082-854-8009

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