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ヘラオオバコ

ヘラオオバコ

 「箆大葉子」は、葉の形がヘラのようだとして名が付きました。葉は、すべて根生葉です。長さ10~30cm、先はとがり、数本の葉脈がやや平行に並んでいます。
花期は4~8月。高さ20~70cmの花茎が何本も直立します。花茎には縦に5本の溝があり断面は星形です。
 花穂には小さな花がびっしりと密集していて、下から上へ順々に咲いていきます。まず白色の細い雌しべが伸び出し、それが枯れると雄しべが成熟します。雄しべの先には花粉を出す葯があり、花穂から突き出た白っぽい葯がひらひらして目立ちます。花粉を風に運んでもらう風媒花です。
 蓋果と呼ばれる果実は、熟すと横に裂けて蓋が取れ、黒い種を2個出します。
 ヨーロッパ原産の多年草で、世界中に広く帰化。日本には江戸末期の渡来と言われ、現在では全国各地に分布している帰化植物です。
 県内でも太田川沿いの土手など大群生していますが、町内では、初神や平谷などで数株見ているだけです。
 帰化植物とは、鳥や風、波などの自然の営力ではなく、人間が媒介となって本来の生育地から移入され、野生化して繁殖している植物を指します。
 町内のこの仲間は、本種とオオバコ、北米原産の帰化植物ツボミオオバコです。


【写真・文】
緑花文化士 冨沢由美子

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