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ルリタテハ

ルリタテハ
 
 黒い地色、前翅に白い紋、外側にルリ色の帯、ルリタテハです。これに似た蝶や蛾は、日本にはいません。雌は雄よりやや大きめで、ルリ色の帯も広めです。開張50~60mmの中型の蝶です。
 翅の裏は茶褐色で、樹皮や枯れ葉に似ています。止まって翅を閉じていると見つけにくく、保護色となって身を守るのに役立ちます。
 成虫は樹液や熟した果実の汁などを吸い、普通は花には来ません。敏感ですぐ飛び立ち、飛び方も速くて捕らえにくいのですが、また元の場所に戻って止まる性質があります。前脚は退化していて止まる時には使えません。
 雄は地面や葉の上に止まって占有行動をとり、自分の縄張りに仲間の雄が入って来ると追い出します。
 日本西南部の暖地では、普通6~11月頃に3~4回羽化を繰り返します。秋型の成虫で越冬し、冬でも暖かい日には活発に飛び回る姿を見ることがあります。
 幼虫は橙赤色と黒色のまだら模様で、黄白色の枝分かれした多くのトゲで武装しています。ユリ科のホトトギス類やサルトリイバラ、ユリ類などの葉を食べます。
 蛹は、尾端を他の物に付けて逆さに垂れ下がります。
 日本各地に広く分布。県内全域の市街地から山地まで見られますが、成虫の数はあまり多くはありません。
 
【写真・文】
緑花文化士 冨沢由美子

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