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カゴノキ

カゴノキ
 
 一番の特徴は、鹿の子のような斑模様の樹皮です。「鹿子の木」の名は、ここから付きました。樹皮は淡灰黒色から茶褐色で、幹が太くなるとジグソーパズルのような形にはげてきます。 
 熊野の山に広く生育していますが、多くはなく幼木や若木ばかりです。町内の山で鹿の子斑になったカゴノキが見られるのは、道上奥の石岳山登山口から山に入り、しばらく歩いた左側で道から2mほどの所です。
 城之掘5丁目の大元神社でも見ることができます。呉市の灰ヶ峰にはカゴノキが群生していて、車道沿いでたくさん観察できます。
 関東地方以西の暖地に分布する常緑高木で、高さ15m直径30cm、大きなものでは80cm以上にもなります。
 花は9月ごろ葉のわきに集まって咲き、淡黄色です。雌雄異株で、雄花では雄しべが伸び出てやや目立ちますが、雌花はよく見ないと気が付かないほど地味です。
 しかし雌株では、翌年の7~8月ごろ長さ8mmほどの楕円形の赤い実が熟し、緑の葉の中で輝きます。柄は太く短かめです。
 葉は枝先に集まってつき互生します。長さ5~10cm、縁はなめらかです。先は短く突き出しますが尖ってはいません。裏は白っぽくて清潔感があり、ぱしっとした硬さの魅力的な葉です。

【写真・文】
緑花文化士 冨沢由美子

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