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カラタチバナ

カラタチバナ
 
 常緑の濃い緑色の葉と長く残る赤く美しい実が古くから愛され、千両、万両、藪柑子(十両)とともに、お正月の花材や鉢植えなどによく用いられます。唐橘は俗に百両と呼ばれ、江戸時代に多くの園芸品種がつくられ、明治時代には100品種もあったと言われます。
 この中で千両だけはセンリョウ科で縁の遠い植物ですが、他はヤブコウジ科ヤブコウジ属の仲間で、3種とも熊野町で見られます。
 花は7月ごろ。茎から3~7cmほどの柄を伸ばし、先に数個から10個ほどの花をつけます。白色で直径7~8mm、5つに深く裂け、裂片はそり返ります。
 実は直径6~7mm球形で10月後半ごろから赤く熟し翌春まで残ります。1個の大きな種が入っています。 
  茎は1本直立し、高さは20~40cmですが、大きなものは1m近くになります。マンリョウと違って、枝を出さないのが特徴です。
 葉は互生。マンリョウより細長く、縁の波打つような鋸歯も細かくて目立ちません。縁に腺点があります。
 関東地方より西の暖地の林内に分布していますが、マンリョウより珍しく個体数の少ない植物です。町内では萩原、石岳山、土岐城山などで見られますが、持ち帰らず大切に見守って下さるようお願いします。

【写真・文】
緑花文化士 冨沢由美子

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