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ウリハダカエデ

ウリハダカエデ
 
 冬には、冬ならではの魅力的な表情があります。枝先の冬芽は柄があり、紅紫色の大きな長卵形で無毛。凜とした美しい冬芽です。
 「瓜肌楓」または「瓜膚楓」と書きます。樹皮が緑色で黒っぽい縦縞模様があり、マクワウリに似ているので付いた名です。樹皮に菱形の裂け目ができます。
 葉は幅広で大きく、浅く3~5に裂けています。カエデの名は、葉の形が蛙の手のようだとして「蛙手」がカエデになったと言われますが、葉の形は様々です。大切な特徴は、枝や葉などが向き合ってつくことです。
 もう一つの特徴は、翼のある2個の実がプロペラの形につくことです。その角度は種類によって違い、ウリハダカエデはほぼ直角につきます。
 高さ10m前後になる落葉高木です。日本の固有種で、本州、四国、九州に分布します。県内に広く生育し、熊野の山でも全域で見かけます。城山や金ヶ燈籠山の屋根には大木や群生があり、赤や黄色に見事に紅葉します。
 雌雄異株です。5月ごろ葉が出るのと同時に、かんざしを垂らしたように淡緑色の花が集まって咲きます。
 材は白く箸の材料とし、宮島、大野町、比和町などでシラハシの名で呼びます。
 樹皮や冬芽の似たウリカエデは、葉が小さく枝も細くて大木にはなりません。

【写真・文】
緑花文化士 冨沢由美子

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