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アメリカセンダングサ

アメリカセンダングサ
 
 北アメリカ原産で、大正時代に日本に入ってきた帰化植物です。今では、ほぼ全国に広がっていて、田の縁や溝、川岸など湿った所でよく見かけます。
 近縁のずんぐりした姿のタウコギに比べ、1~1.5mと背が高いのでセイタカタコウギの別名があります。牧野富太郎博士の命名です。
 一年草で、茎は紫褐色を帯び、やや角ばっています。
 花は9~10月頃。細い枝を分け、枝先に一つずつ黄色い頭花をつけます。頭花は一つの花に見えますが、実は多数の小さな花が集まったものです。
 頭花をとり囲んでいるのを総苞片といいます。10個ほどの総苞片が緑色で大きく、葉のように見えます。学名の種を示す「フロンドーサ」は「葉のような」の意味で、総苞片の特徴が名になっています。
 頭花は、やがて褐色の実の集合体になります。子どもの頃、これを取って投げ合って遊びました。ぴたっと相手の衣服にくっつくのです。実はくさび形で、先が2本の角のように伸び、逆向き刺が生えています。刺さると抜けない仕組みになっているのです。動物や人の衣服にくっついて、種を運んでもらう作戦です。
 葉は3~7枚ほどの小葉をもつ複葉で、対生します。小葉は先がとがり、揃った鋭い鋸歯が並んでいます。

【写真・文】
緑花文化士 冨沢由美子

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