このページの本文へ移動

ホソバママコナ

ホソバママコナ
 
 分布が限られているうえに稀で、絶滅が心配されている植物です。中国地方西部と四国北部、九州北部に分布し、県内では竹原市と東広島市の一部に記録があります。熊野町で一ヶ所と隣の阿戸町で見ています。
 日当たりの良い草地や林縁に生育しますが、定期的な草刈りなどによって生育環境が維持されることが必要なようです。
 高さは25~50cmほどで、葉は対生します。「細葉」の名の通り葉が目って細長いので、他のママコナの仲間から区別できます。花の下にある小さな葉状の苞に、とげ状の長い鋸歯があるのも特徴です。
 花期は8~10月で、町内では9月頃咲きます。ピンク色のロート形の花は、先が上下に大きく口を開け、唇形花と呼ばれます。
 「飯子菜」の名は、花にご飯粒のような白い部分があることから付いたようです。若い種子は米粒そっくりです。これが由来だとも言われますが、「飯子」なら米粒よりご飯粒ではないかと思われます。
 ママコナの仲間は、半寄生の一年草です。緑色の葉で養分をつくりますが、根を他の植物の根にからませて水や養分を横取りして生活しています。半寄生であるため栽培はできません。採らないで見守ってください。

【写真・文】
緑花文化士 冨沢由美子

このページに関するお問い合わせ

熊野町総務部 政策企画課

TEL/082-820-5634   FAX/082-854-8009

お問い合わせフォーム