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クスサン

クスサンのしゃしん

 はねを開くと長さ10~13センチメートルほど。年1回、9~10月頃羽化します。はねの色は灰黄色から濃赤褐色まで様々です。前ばねを開くと、後ばねの黒い大きな眼状紋が現われ敵を脅します。
 写真はオスです。触角が羽のようで幅広いことで分かります。メスはオスを引き寄せるフェロモンを分泌し、オスは遠く離れていても触角でフェロモンをキャッチして近付きます。
 メスは、幼虫の食樹となる木の幹などに多数の卵を一ヵ所に産みつけます。卵で越冬し4月頃孵化(ふか)します。
 始めは小さな黒い毛虫で集団で生活します。大きくなると体長7~8センチメートル。背は青白色で白い長毛があり、シラガタロウと呼ばれます。横から見ると青い紋が並んでいます。非常に多種類の木の葉を食べますが、
特にクリをよく食べるのでクリケムシとも言います。
 7月頃、枝先に繭(まゆ)をつくります。繭は長さ5センチメートルほどの俵型。堅く粗い網目状で、中の蛹(さなぎ)が透けて見えるのでスカシダワラの名があります。冬には、褐色の空まゆがよく目に留まります。
 ヤママユガ科の仲間は、はねの大きな種類です。体の大きな割に短命で、成虫は口が退化していて食物をとることもなく、羽化して交尾し産卵すると死んでしまいます。成虫の仕事は、子孫を残すことなのです。

【写真・文】
緑花文化士 冨沢由美子

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