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ベニシジミ

ベニシジミのしゃしん

 ベニシジミが、ヒメジョオンの花で蜜を吸っています。タンポポ、シロツメクサなど、いろいろな花に来ます。空き地や野原などの明るい草地に多く、低く飛んでは、すぐに花や葉に止まります。止まっている時、はねは半開です。開いた時の長さは27~35ミリメートル。メスはオスよりやや大きく、はねの形も丸みがあります。
 写真は、はねを閉じていて裏が見えています。前ばねの表は橙赤色で黒い紋があり、縁に黒褐色の帯。後ばねは黒褐色で、縁に橙赤色の帯があります。7月頃から現われる夏型は、黒褐色の部分が大きく広がり橙赤色の部分が減っています。
 ヨーロッパ・アジアの中・北部に広く分布し、日本でも各地で見られます。熊野町では、シジミチョウ科の中で最も一般的です。
 暖地では3~4月から11月頃まで、羽化―産卵を4~6回くり返し、幼虫で越冬します。幼虫の食草は、スイバ、ヒメスイバ、ギシギシなど。葉肉を食べ、片側の表皮を薄く残します。
 幼虫は3回脱皮して成長し、蛹(さなぎ)になります。蛹の背が割れ羽化が始まると、ぬれて縮んでいるはねに体液を送りこみ、はねを伸ばします。はねが乾くまでは飛べません。襲われても逃げることはできないのです。羽化も命がけの仕事です。

【写真・文】
緑花文化士 冨沢由美子

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