このページの本文へ移動

ハキダメギク

ハキダメギクのしゃしん

 熱帯アメリカ原産で、世界中に広がっている帰化植物です。日本では戦後分布を広げ、現在では全国で見られます。私が最初に見たのは、熊野町萩原で平成4年でした。今では、あちこちの空き地、畑のそばなどに群生しています。
 一年草で、草丈は10~50センチメートル。写真は咲き始めの姿で、この後何回かふたまたに枝を分けて伸びます。歯は対生で毛が多く、縁には粗い鋸歯があります。
 花期は6~12月。花の直径は5ミリメートルほどで、中心に黄色の筒状花が多数集まり、まわりに白い舌状花が5個あります。舌状花の先は3つに裂けていて個性的です。筒状花だけでなく、舌状花にも冠毛があるのが特徴の一つです。冠毛は種を運ぶパラシュートの役をします。
 「掃溜菊(ハキダメギク)」の名は、ゴミ捨て場で発見されたことに由来しています。牧野富太郎博士が、東京で発見し命名しました。しかし、「牧野新日本植物図鑑」のハキダメギクの図は、コゴメギクを描いたものです。名が入れかわってしまったようで、現在のハキダメギクは、北村四郎博士に従って名を当てられています。
 コゴメギクは、やせ型で毛が少なく舌状花に冠毛がありません。私はまだ見ていませんが、呉市で太刀掛優先生が確認されています。

【写真・文】
緑花文化士 冨沢由美子

このページに関するお問い合わせ

熊野町総務部 政策企画課

TEL/082-820-5634   FAX/082-854-8009

お問い合わせフォーム