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ホオノキ

ホオノキのしゃしん
 
 やっと、真上から花を見ることができました。ホオノキは高木で枝先に大きな葉をたくさん広げ、その上に花をつけるので、すぐそばにあっても花を見ることはむつかしいのです。
 花は5~6月。直径15~20センチメートルもある大輪の花は、芳香があります。緑色を帯びた外側の3枚が萼(がく)片。黄白色の9枚ほどが花びらです。
 中心の深紅色の部分が雌しべの集まり。その下の黄白色が雄しべの葯(やく)で、花粉を出すところです。一日目に雌しべ、二日目に雄しべが開きます。一つの花は短命で雄しべはすぐにぱらぱらと散ってしまいますが、次々と長い間咲き続けます。 
 葉は長さ20~40センチメートルもあり、日本の木の中で単葉としては最大級です。昔から食べ物を盛ったり包んだりと利用してきました。「ホオ」には包むという意味があります。今でも餅やご飯などを包み、特に葉の上に味噌などをのせてあぶる朴葉味噌は有名です。
 集合果は、長さ10~15cm位あり重くて枝が垂れるほどです。種は一つの果実に2個ずつ入っていて、熟して裂けると赤い種が白い糸で吊り下がります。
 材は白くて軟らかく均質で狂いが少ないため、家具、刀の鞘、版木、まな板、下駄の歯などに用います。
 日本特有の落葉高木で、樹皮は薬用に使われます。

【写真・文】
緑花文化士 冨沢由美子

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