原材料 筆によく使う毛は何ですか?
主に、馬、タヌキ、イタチ、鹿、山羊などの毛が使われています。
そのほかにも、人間の赤ちゃんの髪の毛でつくる誕生記念筆など、動物の毛であれば、何でも筆にできます。
また、藁、竹など植物の繊維や孔雀、水鳥など鳥の羽根でも筆を作ることが出来ます。
筆のおもな原材料(原毛)
イタチ毛
イタチの毛は弾力があり、穂先が良くまとまります。筆のすべりも良く、左右のはらいがきれいにかけます。
タヌキ毛
穂先の弾力がとても強く、仮名や日本画、化粧用の筆に使われます。
羊毛
羊毛といっても山羊の毛で、一匹の山羊でも毛のはえているところによってそれぞれ性質がちがいます。羊毛はたいへん柔らかく細い毛ですが、弾力があり、墨もたいへん良く含みます。100%羊毛で作られた筆「純羊毫筆(じゅんようごうひつ)」は、とても柔らかく書道家など上級者むきの筆です。
馬毛
胴毛(おなかの毛)、たてがみ、天尾{あまお…尻尾(しっぽ)の付け根のあたりの毛}など、ほぼ全身の毛が筆になります。胴毛は衣毛(ころもげ…筆の一番外側の毛)や小筆の芯に使われ、天尾はたいへん弾力があり、腰の強い筆になります。
玉毛(猫の毛)
毛は細くて柔らかいのですが、ねばるような弾力があり、小筆の仮名細字用の筆(猫毛筆)に使われます。