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コナラ

コナラのしゃしん
 
 雑木林を代表する小楢(コナラ)の落葉です。褐色は葉の表、白いのは裏です。
 4~5月、芽吹きと同時に咲きます。雄花はひも状に垂れ下がり風で花粉を飛ばします。雌花は葉の付け根に2~3個ついています。
 ドングリは細長い楕円形で、長さ1.5~2センチメートルほど。お皿のような殻斗(かくと)は鱗状です。秋に熟し地面に落ちます。その後一斉に葉を落とし、ドングリを覆って乾燥から守ります。水分があると、ドングリは長い根を伸ばし、春の発芽を待ちます。
 ドングリは多量の澱粉を含んでいて、渋抜きをすると食べられます。かつては飢饉の時の食糧として貯蔵されていました。
 多くの野鳥や動物の貴重な食物です。ヤマガラは土に埋めこんで蓄える習性があり、忘れられたものは発芽します。動物のそうした働きで分布を広げるのです。
 高さ15メートルほど。樹皮は灰白色で、浅く縦に裂けます。葉は鋸歯があり互生します。1~2センチメートルの葉柄があります。
 切られても切り株から芽を出し育ちます。この萌芽(ほうが)更新をくり返し、雑木林を維持しました。
 火力があり、薪、木炭の原料に使いました。現在は主にシイタケの榾(ほだ)木に利用しています。建築、家具、器具材にも用います。
 ほぼ日本全土に分布。熊野の山でも多く見られます。

【写真・文】
緑花文化士 冨沢由美子

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