けんこう通信 新型コロナウイルスを想定した「新しい生活様式」と熱中症予防(令和2年7月)
新型コロナウイルスの出現で、感染防止の3つの基本である(1)身体的距離の確保、(2)マスクの着用、(3)手洗いや、「3 密(密集、密接、密閉)」を避ける等の対策を取り入れた生活様式を実践することが求められています。このような生活環境下で迎える今夏は、例年以上に熱中症に気をつけなければなりません。
マスク着用の影響
人間は通常、体温より低い空気を吸いこみ、鼻の中や肺の中で温められた息を出し、体が冷やされるという仕組みがあります。それがマスクをつけていると、体内に熱がこもりやすくなってしまいます。
また、マスクを着用していると、マスク内の湿度が上がっていることで喉の渇きを感じづらくなる可能性があり、知らないうちに脱水が進み熱中症になってしまうリスクが高まります。
マスクを外してはいけないという思いから、気づかないうちに水分補給を避けていることも脱水の一因になり得ます。
外出自粛の影響
今年は春季に多くの方が外出を自粛していたことから、汗をかいていない、運動をしていない傾向があり、筋肉量が減っています。筋肉は約75%の水分を含んでおり、身体に水分をためるのに大きな役割を果たしているため、筋肉量が少なくなると保持できる水分量が少なくなり、脱水になりやすくなります。
これから暑くなっていく季節、次のことを行いましょう
マスク着用時の注意
屋外で人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合はマスクをはずしましょう。
水分補給
一般的に、食事以外に1日当たり1.2Lの水分摂取が目安とされています。マスクをしていると喉の渇きに気づきにくくなるため、例年以上に意識して水分補給をしましょう。また、激しい運動、作業を行ったとき、多くの汗をかいたときは塩分も補給しましょう。
暑さに備えた体づくり
暑さ本番を迎える前に、人混みを避けた散歩や室内での軽い運動で汗をかく練習をし、暑さに体を馴れさせましょう。
暑さ指数(WBGT)をチェックする
暑さ指数は環境省が毎日発表する熱中症を予防することを目的とした指標で、湿度、日射や輻射(ふくしゃ)などの周囲の環境、気温の三つが取り入れられています。
参考に、無理のない 範囲で活動しましょう。