平成30年7月豪雨から1年を迎えるにあたって
町民の皆様へ
平成30年7月豪雨により、町内で12名の尊い命が犠牲となりました。
改めて、お亡くなりになられた方々、ご遺族の皆様にお悔やみ申しあげますとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
あれから一年が経ち、今年もまた梅雨の季節となりました。
町内では、砂防堰堤の建設等、ハード面の対策工事も始まっていますが、町内の全ての工事を完了するまで、まだまだ時間を要します。災害による犠牲者を二度と出さないよう、町民の皆様には、早めの避難を心がけていただき、大雨が降ったときには、防災行政無線やテレビ・ラジオ等の防災情報に十分注意してください。
また、平成30年7月豪雨では、「正常性バイアス」という言葉が多く聞かれました。「自分は大丈夫だろう」「大したことにはならないはず」と思い込む人間の心理のことで、この思い込みが自分自身や家族を危険な状況に置いてしまう要因になったと指摘されています。土砂災害(特別)警戒区域であるかをハザードマップ等でご確認いただき、その区域にお住まいの方は、特に早めの避難をお願いします。
昨年の災害を受け、本年5月29日から、警戒レベルを用いた避難情報を発令することとなりました。
今後、町から避難を呼びかける際には、「警戒レベル3 避難準備高齢者等避難開始」、「警戒レベル4 避難勧告」などといった形でお知らせします。「警戒レベル3」が示された際には、高齢者、障がい者等、避難に時間を要する方は避難を、「警戒レベル4」が示された際には、全員避難をしてください。
また、本町の高齢化率は、平成31年3月末時点で、34%を超え、75歳以上の後期高齢者の方も増加しています。また、障害をお持ちの方など、災害時に、お一人や家族だけで避難することが困難な方も多くいらっしゃいます。
ご近所同士のつながりから、避難に助けが必要な方への支援や、ご近所同士で声を掛け合って避難することで、避難割合が格段に向上するとの検証結果も出ています。町といたしましても、自主防災組織の設立や運営、避難訓練の実施など、できる限りの支援を行ってまいります。
一人ひとりができること、ご近所や地域ができることを考え、命を守るための行動をとってください。
熊野町長 三村 裕史