熊野東中学校を訪問しました。まずは、町外から来られた3名の先生の授業を参観。1年生の体育科と理科、2年生の数学科の授業。体育科では初めての体育館での授業ということで、集団行動の学習です。先生の的確な指示で行動することができていました。先生から「話ができる限り短くするから、しっかりと身体を動かそう。」と指導。運動好きな生徒をたくさん育成してほしいと思います。理科の授業では、植物観察のまとめ。グループに分かれて調べた結果をまとめていきます。男女一緒のグループですがしっかりと対話ができていました。お互いに優しい声かけ。良い雰囲気でまさに協働、協調ができていました。数学科の授業ではティームティーチングによる指導。文字式の分類で難しい内容ですが、生徒の様子を見ながら2人の先生でサポートをしていました。誰一人取り残さない授業を目指されています。これからの生徒の主体的な学びに期待します。

　その後、草本校長先生と面談。2年目の今年は校長先生自身がやりたいことがたくさんあるようです。今年の重点的に身に付けさせたい力は「協働する力、協調性」ということ。思いやりをもち、友だちと協力して、力を発揮できる生徒にしていきたいと熱く語られました。そのためにまずは授業改善。授業の中で対話を大切にして協働して学びを深められる、そんな授業を目指すということです。また基盤となるのが、生徒が安心できる学習環境です。そのための集団づくりにも取り組んでいきたいとのこと。今年は広島県教育委員会の「特別支援教育の考え方を生かした個別最適な学び推進プロジェクト」の指定を受けて取組を進めるとのこと。生徒のどんな姿が見られるか楽しみです。

　またコミュニティ・スクールの取組として、5月7日には熊野中の卒業生で、マラソンで世界陸上ヘルシンキ大会銅メダル、北京オリンピック出場で現在広島経済大学陸上競技部監督の尾方剛さんの講演会を開催されるとのこと。元オリンピック選手の話を中学生がどのように受け止めるか楽しみです。また昨年度取り組んだ「あきんど体験」をさらにバージョンアップさせて取り組むとのこと。今年の熊野東中学校のさらなる飛躍に期待します。

　    　　　　　　　　　　　　　　                                                                   熊野町教育委員会　教育長　平岡　弘資