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ハハコグサ

ハハコグサ

 
 春の七草の一つ「御形」が、このハハコグサです。
 中国で無病息災を願って旧暦の正月七日に七草粥を食べる風習があり、平安時代に日本に伝わりました。平安時代の七草の種類は不明ですが、鎌倉時代には現在の七草があげられています。江戸時代には、年中行事として定着しました。
 「御形」は昔、子供が無事育つことを祈って白絹で作った母子の人形です。それに、この草を入れた餅を母子餅と呼び供えたので「母子草」の名が付いたとも言われますが、他説もあります。
 更に、ホオコグサがハハコグサに転訛し、母子草の字を宛てたという説もあります。ホオコグサについても、花が結実し蓬け起つ様子から、また若苗が白い布製の守り人形(這子)に似るからなど諸説があります。
 花期は4〜6月。花の黄色は色あせず、ドライフラワーに最適です。20年以上も前の押花が今も綺麗です。
 根元で枝を分け数本の茎を立てます。高さは15〜30cm。綿毛が生えビロード状の白っぽい葉が互生します。
 この葉を餅に入れたのは綿毛を繋ぎにしたからです。
 日本全土、中国、東南アジアなどに広く分布する越年草です。農耕とともに有史以前に中国から帰化したとも言われ、人里近くの田畑の周りに多く見られます。


【写真・文】
緑花文化士 冨沢由美子

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