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ゴマダラカミキリ

ゴマダラカミキリ

 

 漢字で書くと「胡麻斑天牛」。和名は体の模様から付いたようで、ゴママダラがゴマダラに変わったと思われます。黒くて光沢があり、白い斑紋が散らばっています。「天牛」は、カミキリムシの漢名です。
 成虫は6~8月に現れますが、私の記録では7~8月に多く見ています。体長は25~35mm。触角は長く、雌は体長の約1.2倍、雄は体長の2倍近くにもなります。前胸両側に突起があります。雌は樹皮をかんで傷をつけ、1粒ずつ卵を産みつけます。
 成虫、幼虫ともに害虫として有名です。イチジク、モモ、ミカン類などの果樹、クヌギ、ポプラなど数十種の生木を食べます。
 日本全土、台湾、中国などに分布する普通種です。
 カミキリムシ科に属する昆虫は、世界に3万種以上、日本には900種以上が確認されていて、県内に281種、町内で44種記録されています。
 大あごは強くて鋭く、髪の毛や細い枝なども切ることができるので「髪切虫」の名が付いたようです。
 幼虫は材の中を食べながら進みトンネル状に穴をあけるので「鉄砲虫」と呼ばれます。乳白色で前胸部は大きく脚は退化しています。
 トンネルの中で蛹になり、羽化した成虫は体が硬くなると穴を掘って外に出ます。細長い体の形は、材の穴の中を進むのに適しています。


【写真・文】
緑花文化士 冨沢由美子

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