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オオトモエ

オオトモエ

 

 前翅に巴模様の目立つ紋があるところから、トモエガと呼ばれる仲間があります。その中で一際大きいので、オオトモエの名が付いています。翅を開くと10cm近くもあります。黒褐色の地に白い線が美しく、縁が波状で特徴のある蛾です。
 林内の細い道を歩いているときによく出会います。年に2~3回、5月から8月にかけて羽化します。町内では5月と7月の記録が多く、特に7月は5月の倍近くの数を記録し、1日に10以上見ることもあります。
 幼虫は赤褐色で無毛、第1腹節側面に眼状紋があります。サルトリイバラ、シオデなどの葉を食べるそうですが、町内にシオデは分布していません。大きな蛾なので、幼虫も大きくなり目に付くと思われますが、今までサルトリイバラにそれらしい幼虫を見たことがありません。昼間は茎や葉の裏などに潜んでいて、夜間活動するのではないかと思われます。
 オスグロトモエの幼虫は夜行性。カキバトモエの幼虫は大きくなると、昼間は食樹のネムノキの幹で静止し夜に葉を食べるそうです。
 北海道函館以南に分布します。町内で、シロスジトモエ、ハグルマトモエも少数確認しています。「広島県昆虫誌」には、県内でオスグロトモエ、カキバトモエも多数記録されています。


【写真・文】
緑花文化士 冨沢由美子

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