このページの本文へ移動

ゴンズイ

ゴンズイ

 
 名前を言うと、魚のゴンズイと関係があるかとよく聞かれます。この魚は背びれなどに毒があり、食用にできず役に立ちません。それで、材がもろく役に立たないこの木に、ゴンズイの名を当てたと言われます。
 また、熊野権現の護符を田畑に立てる牛王杖にこの木を使い、牛王杖が訛ってゴンズイとなったなど、幾つかの説があります。
 庭園などに植えられます。一番の魅力は、写真の果実でしょう。濃い緑色の葉と赤い果実。半月状の果実は9~10月に熟して裂けると、黒くて艶のある種が現れます。コントラストの効いた鮮やかな美しさです。
 花は5~6月。枝先に円錐花序をつくり、直径4mmほどの小さな黄白色の花が多数咲きます。がく片、花弁は5個ずつで、果実の時にも残っています。
 葉は奇数羽状複葉で対生し、細かい鋸歯があります。
 冬芽は普通枝先に1対あり、赤くて太く特徴的です。
 樹皮は黒緑色で、灰褐色の皮目が縦に並んで縮緬状の皺となり、個性的です。
 落葉樹で高さ3~6m、稀に高さ10m直径20cmに達します。川角の大原ハイツのそばに大木があります。
 日本の関東以西、台湾など東アジア特産で、ミツバウツギ科のゴンズイ属は、この1種だけです。


【写真・文】
緑花文化士 冨沢由美子

このページに関するお問い合わせ

熊野町総務部 政策企画課

TEL/082-820-5634   FAX/082-854-8009

お問い合わせフォーム