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マンネンタケ

マンネンタケ
 
 漢字では万年茸と書きます。硬くて腐りにくく長い年月、原形を保つからです。
 中国では「霊芝」。不老長寿の伝説で有名です。吉兆の縁起物として珍重され、絵画や彫刻、文学作品にも数多く登場してきました。
 現在でも滋養強壮など薬効が認められ、人工栽培で大量生産されて、漢方薬や健康食品に使われています。
 抗がん剤の期待もあります。今年の中国新聞には、霊芝の菌糸から抽出したエキスに大腸がんを予防する可能性がある、という記事が載っていました。
 傘は半円形や腎臓形で、直径は5~20cm。長さ5~15cmの柄は、普通のキノコと違って、傘の端に付きます。表面は硬い殻に覆われ、ニスを塗ったような光沢があります。
 初夏から秋に、ウメやカエデ、クリなど広葉樹の根元に生え、木を腐らせる白色腐朽菌です。北半球の温帯に広く分布しています。
 よく似て紛らわしい「孫杓子」は、これより傘が小さく柄は細長くて暗色です。モミ、マツなど針葉樹に生える日本の固有種です。
 「粉吹猿の腰掛」は姿からサルノコシカケ科の仲間に見えますが、実はマンネンタケ科で、胞子に共通性があり薬効もあります。
 マンネンタケ科のキノコは、世界に約100種、日本には10数種が知られています。

【写真・文】
緑花文化士 冨沢由美子

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