このページの本文へ移動

ヤマハゼ

ヤマハゼ
 
 熊野町に自生するウルシの仲間は、ハゼノキ、ヤマハゼ、ヌルデ、ヤマウルシです。写真には花も実もなく葉さえもありません。でも、冬芽や葉が落ちたあとの葉痕などを観察すれば名前を知ることができます。
 この冬芽には、サクラなどの冬芽に見られる鱗片がありません。黄褐色の毛がびっしりと生えています。ハゼノキの冬芽は、3~5枚の鱗片があり無毛なので、ハゼノキではありません。
 冬芽の下に三角形の葉痕があります。ヌルデの葉痕は冬芽を囲みU~V字形なのでヌルデでもありません。
 ヤマウルシの冬芽は、短かめで先が丸くきれいに整っています。ヤマハゼの冬芽は、やや長めで先が少し乱れています。それで、ヤマハゼだとわかります。
 関東以西に分布する落葉小高木です。葉は奇数羽状複葉で互生します。雌雄異株で、5~6月に葉の腋から黄緑色の小さな花が多数集まって咲きます。実は扁球形でなめらかです。秋に黄褐色に熟します。
 ハゼノキの実から?燭の?をとります。ハゼノキが栽培されるまではヤマハゼの実が利用されていました。別名のハニシは、?をとる「埴締」の略と言われます。
 心材は黄色で、天皇の御衣を染めるのに使われ「黄櫨染」と呼ばれていました。

【写真・文】
緑花文化士 冨沢由美子

このページに関するお問い合わせ

熊野町総務部 政策企画課

TEL/082-820-5634   FAX/082-854-8009

お問い合わせフォーム