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ツルグミ

ツルグミ
 
 グミはグイミの略で、グイは刺のことです。グミの仲間の多くは枝に刺があり実が目立つのでグイミの名が付いたようです。熊野では「グイビ」と呼びます。
 ツルグミは、枝がツル状に長く伸び他の木にからんで生育します。常緑ツル性、葉の裏は赤褐色でやや光沢があり、他のグミの仲間から見分けられます。
 グミの仲間は、鱗状毛があるのが特徴です。ツルグミの若枝や葉の裏、葉柄などが赤褐色をしているのは、赤褐色の鱗状毛が密生しているからです。10倍のルーペでのぞいてみましょう。
 花は晩秋から初冬に咲き、すうっとした芳香があります。花びらはありません。萼が筒状で大きく、先は4つに裂けて花びらのようです。
 果実は翌年の5月ごろ赤く熟し、渋みがありますが食べられます。萼の筒部が肥大して肉質になったもので、植物学では、「偽果」と呼びます。縦に溝のある大きな種子が1個入っています。
 常緑のグミでは、ツルグミ、ナワシログミ、ウラギンツルグミが町内で見られます。ナワシログミの葉は、なめし皮のようで厚く縁は波うち、裏は汚白色で光沢はありません。ウラギンツルグミはツルグミとナワシログミの雑種とされ、表はツルグミのようですが、裏が銀白色です。

【写真・文】
緑花文化士 冨沢由美子

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