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平成21年度施政方針をお知らせします

平成21年度 施政方針

平成21年3月11日

  平成21年3月定例町議会が開会され、平成21年度予算案、並びに、諸案件を御審議いただくに当たり、町政に対する所信を申し述べさせていただきます。

  町長就任からこの間、町政に対する町民の御意見や議員各位からの御教示を賜りながら、町政を取り巻く諸課題の把握に努めつつ、本町のめざすべき将来像に想いを寄せるうち、瞬く間に3か月余りが経過した感がございます。
  昨年12月の所信表明でも申し上げましたが、町長の担う職責の重大さを肝に銘じ、町民の福祉向上に向けて全力を傾注してまいりますので、引き続き、議員各位並びに町民の皆様の御理解、御協力を賜りますよう、お願い申し上げます。
  さて、初めに、町政を取り巻く諸情勢について申し上げます。

〔経済情勢への対応〕
  まずは、「経済情勢への対応」についてでございます。
米国の金融危機に端を発した世界的な景気の後退により、わが国においても、企業の業績の悪化による厳しい雇用調整や、個人消費の停滞など国民生活に大きな影響を与えております。
  こうした中で、国や県においては、緊急の経済対策や雇用対策を実施することとしており、町においても、国や県の動向も踏まえながら、町民の雇用や生活を守るため、平成20年度補正予算とも連動した当初予算を編成し、効果的な対策に取り組んでまいります。
  また、景気の後退は、町財政にも大きな影響を及ぼすことから、財政の健全性の確保にも十分に配慮してまいります。

〔地方分権への対応〕
  次に、「地方分権への対応」についてでございます。
現在、国の地方分権改革推進委員会では、地方税財政のあり方などについての検討が進められているとともに、国の形を大きく変える道州制に関する議論もございます。
  本町では、平成18年度から、住民に身近なサービスについては、県からの事務・権限の受入れを計画的に進めてまいりましたが、本年4月からは福祉事務所を設置し、生活保護や児童扶養手当などの業務を担うことになりました。福祉事務所の設置によって、一般の「市」と同様の福祉サービスを町民に提供することができるようになります。
  引き続き、分権社会にふさわしい行政体制の整備を図るため、職員の能力や資質の向上に一層取り組むとともに、財政基盤の強化に努めてまいります。
  また、国においては、合併に代わる地方分権の受け皿づくりとして、人口5万人以上の中心市と周辺市町村が協定に基づき、様々な政策分野で具体的に連携を図る「定住自立圏構想」を推進しておりますが、これについては、近隣市町の動向を注視してまいりたいと考えております。

〔協働によるまちづくり〕
  次に、「協働によるまちづくり」についてでございます。
これからのまちづくりにおいては、住民と行政とのパートナーシップのもとに、様々な地域課題の解決に協働して取り組むことが大切になってまいります。
  本町においては、従来から人と人とのつながりが強く、「人」の資源は、他の資源の不足を補い、余りあるものと、私は高く評価しております。ボランティア活動や非営利活動、生涯スポーツや生涯学習など、町民主体で、広範かつ多彩に行われている諸活動を見れば明らかでございます。
  また、筆文化や筆産業という、比類のない、極めて個性的な資源もありますが、それを継承してきたのも、やはり「人」であります。
  本町の優れた人的資源を再認識し、それに磨きをかけ、まちの隅々まで温かい血脈が通じるような、元気で活発なまちづくりを、町民とともに、着実に推進してまいります。

〔平成21年度の主要施策と具体的な取組み〕
  それでは、こうした諸情勢を念頭に置いて、平成21年度の主要施策と、具体的な取組みについて、申し述べさせていただきます。なお、併せて提案している3月補正予算については、国の第2次補正予算に関連する事業を計上していますが、その多くが、新年度に繰り越して実施することとなります。
  このため、補正予算も含めた内容について御説明させていただきますので、御了承をお願いいたします。

〔緊急経済・雇用対策及び生活者対策〕
  まず、「緊急経済・雇用対策」についてでございます。
  離職者等に対して、緊急に雇用を創出するため、専決処分をさせていただいた補正予算により4名を雇用し、不法投棄防止パトロール事業を実施しています。新年度予算においても、緊急雇用を目的に、公園・緑地の管理業務を行います。
  また、熊野町雇用促進協議会が実施してきた「地域提案型雇用創造促進事業」は、厚生労働省からの3年間の受託期間が本年度末に満了するため、新たに、町内の就職希望者へのサポート事業を引き継ぐ「熊野町就業促進センター」を熊野町商工会に設置します。
   更に、裾野が広い自動車産業の不況が、地場企業や町民生活に及ぼす影響を考慮して、マツダ車を購入し、公用車を更新します。
  次に、「生活者対策」として、補正予算に定額給付金と子育て応援特別手当を計上しており、年度内に各世帯に申請書類を送付し、新年度の早い時期に、給付金等を支給開始できるよう、諸準備を進めます。
  これらの対策費として、3月補正予算に約4億3千2百万円を、新年度予算に約2千4百万円を、それぞれ計上しています。

〔住民参加によるまちづくり〕
  次に、「住民参加によるまちづくり」についてでございます。
地域住民やシニア世代の社会参加を促すため、自主的で公益的な活動を行うグループや団体等に対して、公募により、活動費の支援を行います。
  また、現行の総合基本計画が平成22年度に終了することから、新しい総合計画の策定に向けて取り組むため、自治会単位に懇談会を開催し、町民の方々の御意見や御要望などを、施策や事業に反映してまいります。
  第一次ベビーブームに生まれた世代、いわゆる「団塊世代」と呼ばれる多くの方々が定年を迎えていますので、定年後の人生設計を支援するとともに、今後のまちづくりの担い手を育成する「ライフプランセミナー」を引き続き実施するほか、地域住民のニーズに添った、より柔軟な施設運営を行うため、西部地域健康センターの管理を、町民で構成するNPO法人に委ねるなど、協働によるまちづくりを推進します。
  また、国の第2次補正予算において、地域活性化等に資する地方の取組みを支援する、「地域活性化・生活対策臨時交付金」が本町に交付されます。
  この臨時交付金を活用し、コミュニティ活動の主要な拠点である町民会館の空調機器を更新するとともに、平成11年の集中豪雨により壊滅的な被害を受け、昨年、ボランティア作業により土砂が撤去された「冒険公園」を、三世代が憩える新たなコミュニティ活動の場として整備します。

〔少子高齢化対策〕
  次に、「少子高齢化対策」についてでございます。
  現在、国においては、入所待機児童の解消等を目的とした保育制度改革が議論されていますが、本町では、従来から、待機児童が発生しないよう、弾力的な受入れや必要な財政措置を行っており、今後も、保育ニーズを満たす保育体制の確保に努めます。
  また、放課後に、留守家庭の子ども達を預かる児童クラブの運営時間について、保護者の勤務先からの帰宅時間を考慮して、1時間延長し、午後6時までとします。
  妊娠中の健診に要する経済的負担を軽減し、安心安全な出産環境を整えるため、妊婦一般健診の助成を、現在の5回から14回に拡大するとともに、乳幼児医療制度については、一部負担を求めず、引き続き無料とします。
  また、子育て支援センター事業や母子保健事業を通じ、様々な育児不安を解消するとともに、子育て家庭の孤立化を防ぎ、乳幼児の健全な育成環境の確保に努めるほか、広島市と周辺町が連携し、夜間に発症した重症患者などが救急搬送される医療機関の受入れ体制を充実させます。
  また、高齢者が急速に増加するため、健康づくりや介護予防に引き続き取り組むほか、認知症の高齢者の増加も見込まれるため、新たに認知症高齢者本人や、その家族を地域で支援する事業を実施します。
  障害者自立支援事業については、法律施行後3年が経過し、制度の抜本的な見直しが予定されているため、引き続き事業の円滑な推進を図ります。
  また、障害者の社会復帰や社会参加を推進するため、新たに授産施設等への交通費助成制度を設けることとし、引き続き、利用者本位の生活支援に努めてまいります。

〔定住・交流対策〕
  次に、「定住・交流対策」についてでございます。
  本町の人口は、平成12年をピークに減少に転じている中で、少子高齢化が急速に進んでまいります。
  本町の持続的な発展を図っていくためには、豊かな自然環境や、優れた歴史文化を生かして、定住人口や交流人口を増加させる取組みが重要となります。
  幸い、本町には、全国の生産量の約8割を占める筆産業と、それを支える高い技術がございます。また、本年度の筆の里工房の来館者数は、過去最高の約8万5千人が見込まれるとともに、先月東京の時事通信ホールで開催した「筆づくりフォーラム」には、5百人を超える方々に御来場いただくなど、「熊野町」の名前や「熊野筆」のブランドは、着実に広がりを見せています。
  今後も、筆文化や筆産業の振興を図っていくためにも、筆の里工房の機能を充実し、より多くの方々に御来館いただけるよう、一層の情報発信に努める必要があります。
  このため、新年度予算に、自治宝くじの助成事業を活用して、木村陽山コレクションなどの特別展示室を増築するとともに、地域活性化・生活対策臨時交付金を活用して、空調機器のオーバーホールや坂面大池の堤の防護柵の設置などを行います。
  また、筆事業協同組合が行う筆職人後継者育成事業や「筆の日実行委員会」への助成、広電熊野営業所から筆の里工房までの土・日・祝日のシャトルバスの試験運行、観光ボランティアの養成講座、旅行業者等との共同による筆の里ツアーの試験実施など、筆文化や筆産業の振興を中心とした定住・交流対策に取り組みます。
 
〔安全・安心対策〕
  次に、「安全・安心対策」についてでございます。
  近隣都市との交通の利便性を高めるため、県道の整備促進を、沿線自治体と連携し、引き続き県に求めてまいります。
  特に、本町の大動脈である県道矢野安浦線については、東広島呉自動車道の整備の進捗に伴い、今後、交通量が増加することが予想されますので、バイパスの整備促進のほか、既存道路区間における交差点や歩道などの改良について、強く働きかけてまいります。
  また、町民の利便性・安全性の向上を図るため、町道「深原公園線」、「出来庭川角中央線」の整備を引き続き進めるとともに、既存町道の改良・補修工事を計画的に行います。
  熊野北農道の改良工事については、本年度までに全体事業の2分の1を完了しており、新年度内に全体事業が完了するよう努めます。
  公共下水道事業については、初神及び新宮地区の一部、約9ヘクタールの整備を予定しており、完了後の普及率は約85パーセントになります。また、引き続き、高金利の時期に借り入れた地方債の繰上償還を行います。
  防災対策については、町内の建築物の耐震化を促進するため、建築物の耐震改修の促進に関する法律に基づく「耐震改修計画」を策定します。

〔教育の充実〕
  次に、「教育の充実」についてでございます。
  新しい学習指導要領が、小学校は平成23年度から、中学校は平成24年度から導入されますが、新年度からは、理数教育を中心に前倒して実施されますので、必要な教材を整備し、新学習指導要領への円滑な移行を図ってまいります。
  また、本年度から着手した第三小学校北校舎の耐震化については、新年度内に工事が完了できるよう取り組みますとともに、平成22年度の耐震化に向けて、第一小学校及び熊野中学校の校舎の一部について、耐震診断等を実施します。
  生涯学習については、これまで申し述べましたもののほか、青少年健全育成への取組み、男女共同参画社会の推進、公民館活動、生涯スポーツ活動の振興等を通じて、引き続き「人づくり」の一端を担うほか、図書館図書の充実にも努めます。

〔新年度予算の規模〕
  以上の施策を中心に、予算編成を行いました結果、平成21年度の一般会計の当初予算額の総額は、約67億2千5百万円となり、前年度と比べ8.4%の増となっております。なお、福祉事務所の設置や緊急経済・雇用対策等に伴う関係分を除きますと、2.1%の増となり、ほぼ本年度並みの予算規模となっております。
  また、特別会計につきましては、5会計で約64億7千万円、前年度と比べて2.3%の減、企業会計である上水道事業会計については、約7億3千2百万円、前年度と比べて17.1%の増となっております。これは、土岐の城団地及び皇帝ハイツにおける高所配水関連事業費によるものです。

  終わりに、今後も、町民の視点に立った行政運営に努め、町民の皆様の負託に応えるよう全力を傾注してまいる所存でございますので、諸施策の推進につきまして、議員各位を始め、町民の皆様の格別なる御理解と御協力を賜りますようお願いを申し上げまして、平成21年度の施政方針とさせていただきます。

 


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