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アカメガシワ

アカメガシワのしゃしん
 
 今、長い柄のある掌(てのひら)ほどの大きな葉を広げ枝先に小さな花が多数集まって咲いているのは、このアカメガシワです。花は6月中旬~7月。雌雄異株で、雌花も雄花も花びらはありません。
写真は雌株で、普通3年ずつ雌しべが伸び出ています。雄株では花の集まりがより大きくて目立ち、淡黄色の多くの雄しべを持つ花が密集して華やかです。
 実は秋に熟すと3つに裂け、艶のある黒い種を出します。鳥が好んでたべます。
 葉は互生し、名の通り、芽吹いた小さな葉が赤く鮮やかです。10倍のルーペで見ると、一ヶ所から数本ずつ出ている赤い毛が密生しているのがわかります。葉が赤いのは、若葉を有害な紫外線から守る働きがあると考えられています。秋に黄葉します。
 葉には、葉柄の付け根に一対の腺体があり、糖分を含んだ液が出ていて、よくアリが訪れています。
 大きな葉は、柏(カシワ)と同様に食物をのせたり包んだりして利用しました。それで、「五菜葉(ゴサイバ)」「菜盛葉(サイモリバ)」の別名があります。
 落葉高木で、樹皮は灰褐色。縦に浅く裂けた部分の色が濃く特徴的です。
 樹命が短く、食用のアラゲキクラゲが群生しているのをよく見ます。ヒラタケ栽培の原木に使います。
 山野で普通に見られます。

【写真・文】
緑花文化士 冨沢由美子

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