○熊野町介護保険施設等監査要綱

平成27年8月27日

告示第96号

(目的)

第1条 この要綱は、介護保険法(平成9年法律第123号。以下「法」という。)第76条、第76条の2、第77条、第78条の7、第78条の9、第78条の10、第83条、第83条の2、第84条、第90条、第91条の2、第92条、第100条、第103条、第104条、第115条の7、第115条の8、第115条の9、第115条の17、第115条の18、第115条の19、第115条の27、第115条の28及び第115条の29の規定に基づき、町が介護給付等対象サービスの内容及び介護報酬の請求に関して行う監査について基本的事項を定めることにより、介護給付等対象サービスの質の確保及び保険給付の適正化を図ることを目的とする。

(用語の定義)

第2条 この要綱における用語の定義については、「介護保険施設等の指導監督について」(平成18年10月23日老発1023001号)の「介護保険施設等監査指針」に定めるところによる。

(監査方針)

第3条 監査は、サービス事業者等の介護給付等対象サービスの内容について、第7条から第9条に規定する行政上の措置に該当する内容であると認められる場合若しくはその疑いがあると認められる場合、又は介護報酬の請求について、不正若しくは著しい不当が疑われる場合等(以下「指定基準違反等」という。)において、事実関係を的確に把握し、公正かつ適切な措置を探ることを主眼とする。

(監査対象の選定基準)

第4条 監査は、次の各号のいずれかに該当する場合に行うものとする。

(1) 実地指導において指定基準違反等を確認したとき。

(2) 次の情報により指定基準違反等の確認について必要があると認めるとき。

 通報、苦情、相談等による情報

 国民健康保険団体連合会(以下「連合会」という。)、地域包括支援センター等に寄せられる苦情

 連合会又は保険者からの通報による情報

 介護給付費適正化システムの分析から特異傾向を示すサービス事業者等の情報

 介護サービス情報の公表制度に係る報告の拒否等に関する情報

(監査の実施方法)

第5条 町長は、指定基準違反等の確認について必要があると認めるときは、サービス利用者等に対し、介護給付等対象サービスの内容等について聴取できるものとする。

2 町長は、指定基準違反等の確認について必要があると認めるときは、当該サービス事業者等に対し、報告若しくは帳簿書類の提出若しくは提示を命じ、出頭を求め、又は当該職員に関係者に対して質問させ、若しくは当該サービス事業者等の当該指定に係る事業所に立ち入り、その設備若しくは帳簿書類その他の物件の検査(「以下「実地検査等」という。)を行うものとする。

(1) 町長は、サービス事業者等について、実地検査等を実施する場合、必要に応じ、関係する都道府県知事又は市町村長に対し、事前に実施する旨の情報提供を行うとともに、その結果についても情報提供を行うものとする。

(2) 町長は、サービス事業者等に対する実地検査の結果、指定基準違反と認めるときは、法第115条の33第3項の規定により、必要に応じ、厚生労働大臣又は都道府県知事に同条第1項の権限の行使を求めるものとする。なお、町長による実地検査等と同時に厚生労働大臣又は都道府県知事が同条第1項の規定による検査を行っている場合には、省略することができるものとする。

(監査結果の通知)

第6条 監査の結果、改善勧告に至らない軽微な改善を要すると認められた事項については、文書によりその旨の通知を行うものとする。

2 町長は、前項において、サービス事業者等に対して、文書で通知した事項について、期限を定めて文書により報告を求めるものとする。

(勧告)

第7条 町長は、サービス事業者等に指定基準違反等の事実を確認した場合、又は前条第2項の規定により文書により報告を求めた場合において、当該サービス事業者から報告がない場合又は十分な改善が認められない場合は、当該サービス事業者等に対し、期限を定めて文書により基準を遵守すべきことを勧告することができる。

2 前項の規定により勧告を受けたサービス事業者等は、期限内に文書により報告を行わなければならない。

3 町長は、サービス事業者等が第1項で規定する勧告に従わなかったときは、その旨を町の広報媒体を用い公表することができる。

(命令)

第8条 町長は、サービス事業者等が正当な理由がなく、勧告に係る措置を採らなかったときは、当該サービス事業者等に対し、期限を定めて、その勧告に係る措置を採るべきことを命令することができる。

2 町長は、命令をした場合には、その旨を公示するとともに町の広報媒体を用い公表するものとする。

3 命令を受けた当該サービス事業者等は、期限内に文書により報告を行うものとする。

(指定の取消し)

第9条 町長は、指定基準違反等の内容等が、法第77条第1項各号、第78条の10各号、第84条第1項各号、第92条第1項各号、第104条第1項各号、第115条の9第1項各号、第115条の19各号及び第115条の29各号のいずれかに該当する場合においては、当該サービス事業者に係る指定・許可を取り消し、又は期間を定めてその指定・許可の全部若しくは一部の効力の停止をすること(以下「指定の取消等」という。)ができる。

2 指定の取消等をした場合には、その旨を公示するとともに町の広報媒体を用い公表し、当該サービス事業者等の名称等について、都道府県知事に届け出るものとする。

(聴聞等)

第10条 監査の結果、当該サービス事業者等が命令又は指定等の取消し等の処分(以下「取消処分等」という。)に該当すると認められる場合は、監査後、取消処分等の予定者に対して、行政手続法(平成5年法律第88条)第13条第1項各号の規定に基づき聴聞又は弁明の機会の付与を行わなければならない。ただし、同条第2項各号のいずれかに該当するときは、これらの規定は適用しない。

(経済上の措置)

第11条 サービス事業者等に対する勧告、命令、指定の取消等が行われた場合に、当該サービス事業者等が偽りその他不正の行為により町から介護報酬の支払いを受けていたときは、町は当該サービス事業者等から、法第22条第3項により不正利得の徴収等を行うものとする。

2 サービス事業者等に対する命令又は指定の取消等が行われた場合に、当該サービス事業者等が偽りその他不正の行為により町から介護報酬の支払いを受けていたときは、町は当該サービス事業者等から原則として、法第22条第3項の規定により返還額に100分の40を乗じて得た額を徴収するものとする。

(県との連携)

第12条 町は、県と互いに連携を図り、次に掲げる事項に関し協力を行うことにより適切な監査の実施に努めるものとする。

(1) 県と合同で監査を行う必要があると認める場合は、県と協議の上、実施するものとする。

(2) 町が単独で監査を行う場合は、必要に応じ、県に対して情報提供等の協力を求めることとする。

(3) その他、適切な監査の実施について県と必要な協力を行う。

(所掌)

第13条 この要綱に関する事項は、介護保険担当主管課において処理する。

(その他)

第14条 この要綱に定めるもののほか、監査の実施について必要な事項は、別に定める。

この要綱は、公布の日から施行する。

熊野町介護保険施設等監査要綱

平成27年8月27日 告示第96号

(平成27年8月27日施行)